スタートアップ企業のロゴにはマーケティング要素を
ロゴは「記憶の器」として位置づけられることもあるように、ブランディングには欠かせない要素です。
ブランドは顧客との約束であり、期待を常に裏切らないこと。恋愛に置き換えてみれば、長く愛されるようにするためものと言ってもいいかも知れません。その象徴としてあるのがロゴマークやシンボルマークです。
コンビニで新しいドリンクを見つけたが、スタバのロゴがついているので、どれどれ?と思って買ってしまった。
新しいランニングシューズが欲しかったのでスポーツショップに選びにいったが、結局ナイキにロゴがついているシューズを購入してしまった。
これに似たような経験は、誰にでもあると思います。
すでにそのブランドを認知していて、想起される期待を裏切らないであろうということがわかっているから手にとってしまう。
企業からしてみれば、ブランディングが成功している状態です。
ロゴを見ただけで、品質がある程度わかってもらえてるようなブランドを構築するには、やっぱりそれ相応の長い期間が必要とされます。
そういう意味からもロゴマークは一度つくったら、そう気軽に変更するものではありません。
このように長い目で育てていく必要があるブランド。それについているロゴ。
できるだけ早く、自分たちを覚えてもらいたい。好きになってほしい。
そんな風に思うものではないでしょうか?
マーケティングとは、いろいろと考え方はありますが、ブランディングと対比して考えると、顧客に自分たちの良さをアピールして購入や利用をしてもらうこと。またまた恋愛に置き換えてみると、短期的に、顧客と恋愛関係に陥るよう働きかけるものと言えます。
まず、こちらに気づいてもらうこと、そして一目惚れをしてくれれば、しめたものです。
これがスタートアップ企業やそのサービスには必要なんじゃないかと思います。
ロゴでそのサービス、企業を象徴的に表現するのはもちろんのこと、
顧客にぱっと見で「いいね!」と思ってもらえる、心を動かすことができるロゴであることが重要です。
モノもサービスも情報も溢れかえっている今、たとえ世界を変える画期的なアイデアを搭載したものであっても、それに利用してくれるとは限らない。そもそも気づいてもらえないかもしれない。
サービス自体をしっかり構築することはもちろん大切ですが、ロゴデザインにも気を配るべき。
ぱっと目を引くインパクト。
富士山をモチーフにした雑貨をまとめてみた
前回は富士山モチーフのロゴまとめをやってみましたが、今度は富士山デザインの雑貨をあつめてみました。
富士山をあしらった文具や食器や衣類、そしてちょっとした生活雑貨の数々。
日本人としても清々しい気持ちになりますし、外国人の方々にはニッポン土産としてぜひ持ち帰っていただきたい!そんな品々です。
※リンクはアフィリエイトにさせていただいています。
お茶碗をひっくり返せばそこに富士山が。
白米も富士山も日本の心です。
なんと赤富士もあるようで。
ビールを注げば泡が上にたまる。
そんな現象を、うまく富士山に相似させたグラスです。
ビールが黄色くてもそれはそれであり。
封筒の開け口も言われてみれば富士山に似ているかも。
これは開いたところに富士山が見えるところがポイントです。
折る前は、このデザインはなんだろ?という感じですが、
鶴や兜を折ればそこに富士山がお目見え。
山になるポイントをうまく見つけています。
正方形の対角線で折りたためば三角形に。
そして、ちょっとギザギザをいれておけば、なるほど富士山!
富士山を見るとめでたい気分に。だったらめでたい場面で使いたいですよね。
ということでご祝儀袋。水引で富士山を作っているところがクリエイティブです。
足元にも富士山を!
中のティッシュをちょっと引っ張ると富士山が完成するということろが、面白いですね。
さて、多彩で多様な多富士山。
他にもまだまだありそうですね。よろしければ教えてください。
富士山雑貨をあつめたセレクトショップでもやってみたいですね〜。
富士山をモチーフにしたロゴをまとめてみた
富士山がユネスコの世界文化遺産に登録されることがほぼ確実になり、そのことが報道されてから、ロゴストックでもにわかに富士山をモチーフにしたロゴのアクセスが増えてきています。
富士山。ここまで絵になる山は、世界を探しても、なかなかないはず。
日本の象徴とも言えますし、モチーフに使えることこそ、THE JAPAN!
というわけで、富士山をモチーフにしたロゴをちょっとまとめてみました。
絵に描く富士山といったらこんな感じですよね。
根雪のある姿が本当に絵になる山、これぞ富士山。
念願が叶いましたね。
ところで、富士山ってなんで青なんでしょう。それは大気の層を通して見ているからみたいです。根雪に加えて、この青い姿も Mt.Fujiの特徴です。
2つのロゴを並べてみました。
末広がりの形は、富士山に見えますね。「ハ」とか「八」とか。そして太陽を携えた姿が似合うのも富士山の特徴。フジと太陽はセットなんです。
FIFA JAPAN 2011
で、セットと言えば、「波」もありですね。冨嶽三十六景をモチーフにした感じで。
これはサッカーボールの部分を波のイメージに重ねています。
これは個人的にベストVI。上空から見た富士山をモチーフにしています。飛行機だからこその上からの視点。シンボル化具合も素晴らしいです。
究極に単純に図形化したのがこの静岡市美術館。
形の中に文字を詰め込んでしまうというのもあり。これでも富士山にちゃんとみえるしね。FUJIって文字だからですが。
というわけで、FUJILOGOを集めてみました。
他にもあれば教えてください。
プランニングはモデル化して真似ること
久々のブログ更新です。
本日はプランニングのコツについて書きたいと思います。
それは「まねる」こと。
以前、TTP(=徹底的にパクる)という言葉が流行りました。
この言葉、大好きでして、わりといつも心がけています。
では、パクるとは何をパクるのか?
見た目をそっくりにする
同じ機能をつける
まったく同じにする
というコトではないと思っています。
これだけでは、やっぱりただの二番煎じでしょう。
「モノゴトの奥に潜んでいるモデル」これをパクりたい。
そしてそこに「意外性と納得性」のあるものを組み込んでみる。
これこそがプランニングの秘訣だと思います。
例えば、「シャボステーション」というものがあります。
2010年に丸の内朝大学の環境・ソーシャルプロデューサークラスの企画から生まれたものだそうなのですが、これがなかなか面白いです。
コンセプトは、「非喫煙者にもタバコ部屋コミュニケーションを」ということらしいです。
タバコを吸う人たちは喫煙所やタバコ部屋に行って一服するわけですが、それってタバコを吸うという目的でありながらも、休息の場でもあり、集う人々とのコミュニケーションが生まれる場でもあるわけです。
非喫煙者にとっても、その部分はとても羨ましい。これを参考にして何か提供できないか・・・。
喫煙者がタバコを吸うモデルを簡単に図解するとこんな感じです。
休憩・一服したい → 喫煙所でタバコを吸う → リラックス&コミュニケーション
これをパクって、違うものをあてはめてみる。
非喫煙者用のモデル
休憩・一服したい → シャボステーションへ行く → リラックス&コミュニケーション
としたわけですね。
「喫煙所でタバコ」の部分を「シャボステーションでシャボン玉」に取り替えたわけです。
シャボン玉って、大人になるとやる機会がほとんどないですが、ホッと一息できる。
そんな気は確かにします。
シャボステーションには、灰皿ではなく、シャボン玉の液が入ったものが置いてあって、みんなそこで、ふぅーってやるわけです。
喫煙者がタバコを咥える姿や動作もモデル化して、それに似たシャボン玉をあてはまている点も面白いです。
もう一つは、ゲーミフィケーションの事例から。
「なめらかな社会とその敵」を読んでいた中に出てきたのですが、バリュープレスという会社の社内スタッフシステムが面白いです。
従業員はスタッフシステムに登録され、それぞれ経験値とレベルがふられます。
入社時、レベル1からスタートして、業務を遂行することにより経験値がたまっていき、一定数たまるとレベルアップしていきます。
そして、レベルが上がると、それにしたがって会社内でできることが増えてくる。
「自分の名刺を持てるようになる」「一人で顧客訪問ができるようになる」などなどです。
また、業務完了時には、アイテムが発生することがあり、そのアイテムをもらうことができる。
といったシステムなのですが、これはまさにドラクエなどに代表されるRPGのモデルを会社の業務に当てはめたということですよね。
今やRPGなどのゲームも一般的なもの。
ゲーム内の主人公の成長モデルを取り出して、会社という枠組みに適用してみたという実例です。
「経験値をあげる」ことは、ゲームの中ではモンスターを倒すことですが、会社では業務を遂行することになっているのです。
さて、これはゲーム→実社会へのモデルあてはめですが、
元々RPGというものが開発されたときは、おそらく実社会での人間の成長をモデル化し、それを真似てシステム化することでゲームの世界に組み込んだのだと思います。
そうなると「成長モデル」は
リアル世界 → ゲームの世界 → 再びリアルの世界
という変遷となるわけで、これもまた面白いです。
モデルはまねられながら進化していく。そんな感じでしょうか。
新しいプランニングをするには、現在あるモノゴトのモデル化を徹底的にやってみる。
それが大事であると思っています。
ロゴの分類を考える
再び「ロゴデザインの見本帳」について、書きたいと思います。
おかげさまで、売れ行きも好調とのことで、はよ重版かかれ~と念じています。
さてさて、本づくりにあたっては、まずロゴを集め、それを眺め、
分類の軸を立てていきました。
いろんな切り口を考えたわけですが、結果的にはオーソドックスに
業種別にみたロゴ
配色からみたロゴ
文字が主体のロゴ
テイスト/イメージからみたロゴ
として、本になりました。
ロゴタイプ、ロゴマークという言葉があるように、
文字(タイプ)とマーク(イメージ)には、まずざっくりと分けられます。
そして、印象を左右する要素としてはやっぱり色もはずせない。
そんな感じで「配色」という軸も生まれました。
そして、もう一つは「業種別」としました。
業界ごとの傾向というのはやっぱりあります。
本文の中の例で言えば、
家具ブランドのロゴを考えたとき、ブランドポジショニングとして、
あたたかみ、モダン、クールなど、なるべく他と被らない(自分が目立つ)ような戦略を立てるわけですが、
家具ブランドである以上、その根底には、基本思想である安全・丈夫というイメージがベースになります。
そんな根っこの部分を見ることができるようにと思い、
「業種別にみたロゴ」というカテゴリを設定しました。
しかし、ロゴ単体からみたら、ひとつのロゴがいろんなカテゴリに入れることができます。
これは当たり前ですね。
例えばコカコーラだったら、業種別だったら飲料・食品だし、
配色なら赤、文字としてはクラシカルだし、と言った具合です。
この本では、ひとつのロゴはひとつのカテゴリに入っています。
どちらかと言えば分類の多様性から、ロゴデザインの考え方を学ぶという側面を
優先した本になっています。
今後、またロゴデザインの本をつくる機会があるとしたら、
配色だけに注目するとか、マークだけに注目するとか、
どこかひとつの着目点で、分けて見せていくというものも作ってみたい気がします。
ま、マニアックで売れないでしょうけど。(笑)
さらには、業種別に分けた上で、上の写真のようなポジショニングマップ的にロゴを並べるというのも
面白いと思っています。
例えば、IT業界のロゴをたくさん集めて
シンプル
↑
伝統←┼→モダン
↓
ゴージャス
なんて分けて見せたら、とっても興味深いと思うんですけどね・・・。
まあ、各企業様に納得いただくのが難しいかな。
ITやスタートアップ系の企業なら行けるかな?
『ロゴデザインの見本帳』という本を書きました
MdNさんから3月4日に発売された『ロゴデザインの見本帳』の執筆をさせていただきました。
お陰様で、色々な本屋で平積みされていまして、手にとってくださる方が多いのではないかと思っています。パラパラめくってチラ見でもしてくれると嬉しいです。
ロゴストックのほうでは、毎回毎回、このロゴいいね!と思ったものを取り上げています。
それはもうホント瞬発力のようなものです。
ロゴをぱっと見て感じた印象。
そして惹きつけられて、なんでこんなに気になるんだっけ?と虫の目になってロゴを眺めることで見えてくる、詰まった様々なアイデア、そして背景。
そこに自分の様々な経験も折り重なり、混ざっていきながら、記事を書いています。
しかし、今回は書籍。
しかも「見本帳」ということで、様々な性格のロゴを集めなくてはいけません。
ロゴストックで取り上げたロゴを中心に分類をし、足りないカテゴリは追加で色々なロゴを集める、そんな作業の繰り返し。
結果、新たに集めたロゴがかなりの数になりました。
その過程で、いろんなロゴに出会うことができて、大変ながらも非常に充実のロゴライフ(?)でした。
シンプルなデザインの中に込められた様々な思い。
そんな多彩なロゴが700点以上紹介されています。
この本をきっかけに、奥深きロゴデザインの世界に興味を持つ人が増えてくれると嬉しいです。
またもちろん、デザイナーさんの発想の役に立つようにと書いた本でもあります。
編集のフレアさんに、デザイン手法の部分の記事も書いていただき、若きデザイナーさんにはとても役に立つ内容になっていると思います。
貴重な機会を与えていただいたMdNさんには、本当に感謝、感謝です。
2013年にフォーカスする3つの「着」
明日から本格的に仕事初め。
その前に2013年の行動指針&目標を書き留めておこうと思います。
やることを決めて、やらないことを決める、そんなことをしているわけですが、
全部書くのもあれなので、フォーカスしたいことを言葉にしてみました。
1)クリエイティブに定着
2)人の学びに愛着
3)利益向上に接着
1)
クリエイティブにいくというのは、ここ数年の変わらぬ指針です。
今年もぶらさないぞという意味を込めて「定着」に。
目の前のモノ、一つひとつにクリエイティビティを発揮すること、
そして一つサービスを生み出したいと思います。
2)
チームのそれぞれ個々人の成長の触媒になれるよう動きたいと思います。
マネジメントをする立場ですが、人をディレクションするというイメージ。
地図を捨てコンパスを頼りに目的地を目指すこと。
そしてそれぞれに向けた地図を都度、描いていく感じで捉えています。
3)
やっぱりお金は稼がないと、みんながハッピーということにはなりません。
マーケティングセンスを磨くこと、
そしてトレンドの早いキャッチアップで試行をしていきたいと思います。
その中から、普遍的なものを見定めていきます。
今まで色々な制約がありできなかった(と思っていた?)ことが、
できるようなメンバーであり、環境でありが整ってきたと感じています。
自在に柔軟に動いていこうと思っています。
そして、もひとつ重要なことは、これらは文章として興していくこと。
このブログもマメに更新していこうと思っています。
2013年もよろしくお願いします!