プランニングはモデル化して真似ること
久々のブログ更新です。
本日はプランニングのコツについて書きたいと思います。
それは「まねる」こと。
以前、TTP(=徹底的にパクる)という言葉が流行りました。
この言葉、大好きでして、わりといつも心がけています。
では、パクるとは何をパクるのか?
見た目をそっくりにする
同じ機能をつける
まったく同じにする
というコトではないと思っています。
これだけでは、やっぱりただの二番煎じでしょう。
「モノゴトの奥に潜んでいるモデル」これをパクりたい。
そしてそこに「意外性と納得性」のあるものを組み込んでみる。
これこそがプランニングの秘訣だと思います。
例えば、「シャボステーション」というものがあります。
2010年に丸の内朝大学の環境・ソーシャルプロデューサークラスの企画から生まれたものだそうなのですが、これがなかなか面白いです。
コンセプトは、「非喫煙者にもタバコ部屋コミュニケーションを」ということらしいです。
タバコを吸う人たちは喫煙所やタバコ部屋に行って一服するわけですが、それってタバコを吸うという目的でありながらも、休息の場でもあり、集う人々とのコミュニケーションが生まれる場でもあるわけです。
非喫煙者にとっても、その部分はとても羨ましい。これを参考にして何か提供できないか・・・。
喫煙者がタバコを吸うモデルを簡単に図解するとこんな感じです。
休憩・一服したい → 喫煙所でタバコを吸う → リラックス&コミュニケーション
これをパクって、違うものをあてはめてみる。
非喫煙者用のモデル
休憩・一服したい → シャボステーションへ行く → リラックス&コミュニケーション
としたわけですね。
「喫煙所でタバコ」の部分を「シャボステーションでシャボン玉」に取り替えたわけです。
シャボン玉って、大人になるとやる機会がほとんどないですが、ホッと一息できる。
そんな気は確かにします。
シャボステーションには、灰皿ではなく、シャボン玉の液が入ったものが置いてあって、みんなそこで、ふぅーってやるわけです。
喫煙者がタバコを咥える姿や動作もモデル化して、それに似たシャボン玉をあてはまている点も面白いです。
もう一つは、ゲーミフィケーションの事例から。
「なめらかな社会とその敵」を読んでいた中に出てきたのですが、バリュープレスという会社の社内スタッフシステムが面白いです。
従業員はスタッフシステムに登録され、それぞれ経験値とレベルがふられます。
入社時、レベル1からスタートして、業務を遂行することにより経験値がたまっていき、一定数たまるとレベルアップしていきます。
そして、レベルが上がると、それにしたがって会社内でできることが増えてくる。
「自分の名刺を持てるようになる」「一人で顧客訪問ができるようになる」などなどです。
また、業務完了時には、アイテムが発生することがあり、そのアイテムをもらうことができる。
といったシステムなのですが、これはまさにドラクエなどに代表されるRPGのモデルを会社の業務に当てはめたということですよね。
今やRPGなどのゲームも一般的なもの。
ゲーム内の主人公の成長モデルを取り出して、会社という枠組みに適用してみたという実例です。
「経験値をあげる」ことは、ゲームの中ではモンスターを倒すことですが、会社では業務を遂行することになっているのです。
さて、これはゲーム→実社会へのモデルあてはめですが、
元々RPGというものが開発されたときは、おそらく実社会での人間の成長をモデル化し、それを真似てシステム化することでゲームの世界に組み込んだのだと思います。
そうなると「成長モデル」は
リアル世界 → ゲームの世界 → 再びリアルの世界
という変遷となるわけで、これもまた面白いです。
モデルはまねられながら進化していく。そんな感じでしょうか。
新しいプランニングをするには、現在あるモノゴトのモデル化を徹底的にやってみる。
それが大事であると思っています。